ソフトバンクが、段階制定額プラン「お手軽プラン」を発表しました。
auやドコモに続く段階定額制プランですが、ソフトバンクは内容が少し違いました。
ソフトバンクが発表した、お手軽プランを見ていきます。
Contents
お手軽プランの料金
auやドコモに続くように発表されたソフトバンクの段階定額制プラン・お手軽プランは1GB、2GB、3GBの3段階となります。
「使った分だけ」というのは、auのピタットプラン、ドコモ・ベーシックパックと同じです。
違いが2点あります。
- パケットが3GBまでしかない
- パケットプラン適用機種が限定されている
- 通話も込みの金額
auとドコモは、段階の区切りの違いはあっても、1GBから20GBまでを用意していました。
しかし、ソフトバンクは1GB、2GB、3GBの3段階しかなく、それ以上の大容量は用意していません。
では、もし3GBを超えてしまったらどうなるのか?
その場合は、速度を128kbsまでに規制し、制限解除をするには1,000円/1GBとなります。
1,000円/1GBというのは高いですよね。
そして、もう1点の違いは機種が限定されていることです。
auもドコモも全機種対応です。どの機種を選んでも段階定額制プランを選ぶことはできました。
しかし、今回ソフトバンクが発表したお手軽プランは、iPhone SE、Android One S3、DIGNO J、HUAWEI nova lite 2、シンプルスマホ4のみ対象となります。
つまり、それ以外の機種はお手軽プランを選ぶことはできません。
そして最も違うのは、auやドコモは通話は別となっていましたが、お手軽プランは通話も込みということ。
auやドコモはパケット定額制プラン+通話基本料金=総計となりましたが、お手軽プランはまさにお手軽プラン=総計となります。
パッと見、同じ段階定額制プランに見えますが、実際は全く違うものであることがわかります。
通話込みで1,980円からというのはキャリアとしては考えられない価格と言えます。
お手軽プランはMVNO流出に歯止め?
最近は、テレビCMなどでも見かけることが増えたためかMVNOへ乗り換える人が多くなってきています。
割合としては、まだキャリアを使っている人の方が多いですが、数年前から比べると確実にMVNO利用者は多くなってきています。
キャリアとしてはこれはこまりますよね。
先日のドコモのベーシックパックは、「MVNO流出にストップをかけられそうでかけられない」といった内容でしたが、ソフトバンクのお手軽プランは「MVNO流出にストップを掛けられる」と言い切れます。
MVNOで最近人気なのがmineoですが、mineoの通話可能なデュアルプランと料金を比較してみましょう。
お手軽プラン | mineo デュアルプラン(D) | minemo デュアルプラン(A) | |
1GB | 1,980円 | 1,500円 | 1,310円 |
2GB | 2,980円 | - | - |
3GB | 3,980円 | 1,600円 | 1,510円 |
3GBとなるとお手軽プランの方が2,000円高くなりますが、1GBであれば数百円高いだけで大差ありません。
では、どんな人がMVNOに移行したいと思いながら出来ないでいるのかを考えてみましょう。
- キャリアの安心感
- 通信速度
- キャリアのメールアドレスが欲しい
- LINEの年齢確認
- キャリアのまとめて払い
辺りではないでしょうか。
特に、キャリアの安心感というのは大きいと思います。
MVNOの中には店舗を構えているところもあります。とはいえ、全国網羅しているわけではありません。
MVNOの店舗に行かれない人の方が多いでしょう。
でも、キャリアであれば、どこにでもありますよね。もし、機種が故障したら?何か困ったことがあったら?
MVNOだと店舗が近くになければ自力解決となり、故障の場合の保証も色々です。
ですがキャリアであれば故障すれば、有償・無償問わずキャリアに持ち込めば修理して貰えますし代替え機も貸して貰うことができます。
こういった安心感というのは大きいのではないでしょうか。
次に、MVNOはキャリアの回線を借りるため、どうしても速度が落ちます。でも、落ちると言ってもピンキリではあるんですよね。
「十分早い」というレベルから「重くて使えない」レベルまで。
これは、時間帯によりどのMVNOでも混みあう時間は存在しますが、MVNOにより速度が出ている時の差は結構開きます。
こうした速度はどうなるんだろう?という不安もMVNOへ移行できない理由の一つになります。
メールアドレス、LINEの年齢確認、キャリアのまとめて払いというのは、一つ一つはそれほど大きな引き留め要因にはならないと思いますが、まとまると「あったら便利」ではあります。
実際にキャリアのまとめて払いは便利です。
MVNOへの対抗と見えるのは、プランが適用となる機種のラインナップと対象者を見ると一目瞭然です。
iPhone SE、Android One S3、DIGNO J、HUAWEI nova lite 2、シンプルスマホ4。
どれも、ハイスペックとは言えません。エントリーモデルと言っても過言ではありませんよね。
そして、お手軽プランは対象機種であっても対象者でなければいけません。
お手軽プラン対象者は次の通りです。
- ソフトバンク利用者はガラケーまたはみまもりケータイまたはあんしんファミリーケータイ利用者
- MNPでもガラケー、PHS、キッズ携帯利用者
- 新規は6歳以上18歳未満
となっています。
既存のソフトバンク利用者が現在利用している機種は自社なので調べられますが、他社携帯の場合はどうするのかな?と思ったら、電話番号を画面に表示した利用機種を撮影するそうです。
つまり、対象ユーザーは、"まだ携帯を使っていて、スマホに変更したいけれどどれくらい使うかわからない" そんなユーザーだということが一目でわかりますね。
今まで、キャリアの利用者でそういった、「どれくらい使うかわからない」と言ったユーザーはMVNOへ移行するのも留まっている層とも言えます。
なので、お手軽プランは、「スマホに変えてみたいけど不安」というユーザーをうまく狙ったと思いました。
ただ、auやドコモのように、ライトユーザー以外でパケット段階制を利用したいユーザーにはガッカリな内容とも言えます。