便利だと思ってインストールしたアプリが実はウイルスが仕込まれていた...
個人情報が盗まれていた...
スマートフォンの普及に伴い、そんなことも増えてきました。
特に、iPhoneより不正アプリの多いAndroidではセキュリティアプリは必須とも言えます。
しかし、残念ながらセキュリティアプリさえ信頼できないものがあるのが実情です。
今回はiPhoneやAndroidのセキュリティーアプリについてお話しします。
Contents
ウイルスとは
一口にウイルスと言っているけれど、ウイルスってなに?
言葉は知っているけれど、本当はよくわからない、という人も多いのではないでしょうか。
ウイルスは、スマホに悪さするんでしょう。
知っているとしてもそれくらいではないでしょうか。
正確にはウイルスというよりマルウェアといいます。
マルウェアの中にもタイプがあり、「ウイルス」、「トロイの木馬」、「ワーム」、「スパイウェア」とあります。
- ウイルス:プログラムの一部改ざんする。自己繁殖する。単体では動かない。
- トロイの木馬:ぱっと見マルウェアとは見せかけずにユーザーにインストールさせ、外部から操作させる。
- ワーム:自己繁殖するが、単体でも動く。
- スパイウェア:情報収集のために動く。
Androidはセキュリティアプリは必要なのか
Googleのオープンソースプログラムマネージャー、Chris DiBona氏がGoogle+上でAndroidやiOS、BlackBerry OSにウイルス対策アプリは必要がないとの持論を展開。 また、「ウイルス企業(アンチ・ウイルス・ソフト企業)はユーザーの不安を煽り、意味のないアプリを売りつけるペテン師、あるいは詐欺師だ」とかなり強烈に批判しています。
引用元:Androidにウイルス対策アプリは不要。グーグル関係者、ウイルス企業は「ペテン師」と痛烈批判
これはGoogleの人が言った言葉です。
そのために、インターネット上でも、「Androidにセキュリティアプリは必要ない!」と言われています。
では、先ほどの言葉の裏にあるのは、Androidが「サンドボックス構造」となっているためだけです。
これはどういうことかと言うと、アプリが命令されるのは自身のアプリのみで他のアプリには命令できないためです。
確かにその構造であれば確かにセキュリティアプリは必要ない、と言えます。
しかし、Androidがいくら「サンドボックス構造」だとは言え、トロイの木馬やスパイウェアは存在します。
これらを駆除することはサンドボックス構造であれできないのです。
そのためには、やはりセキュリティアプリは必要なのです。
スマホの驚異はどこから来るのか
ではマルウェアをはじめとする驚異はどうやってスマホに侵入してくるのでしょうか。
まずはマルウェアですが、これは、Playストアでダウンロードしたアプリが不正だったり、ユーザーがダウンロード後に必要のない権限を与えてしまっているからです。
よくアプリをインストール後に「この権限を許可しますか?」とポップアップで出ますよね。
この時に「面倒くさい」と思ってよく見ないで許可を与えてしまっていませんか?
いくらAndroidがサンドボックス構造になっていても、ユーザー自らがマルウェアの侵入を許しているので無駄です。
次にフィッシング詐欺です。
よく、本物と見間違えるサイトがあるのを聞いたことはありませんか。
偽物のサイトにアクセスして個人情報やクレジットカード番号などを抜き取るのがフィッシング詐欺です。
いくらAndroidがサンドボックス構造になっていても、これらには太刀打ちできません。
参考→ CAPTCHAをすり抜け、お金を盗むSMS型トロイの木馬、Podec
マルウェア対策
では、Androidのマルウェア対策はどうしたら良いのでしょうか。
出荷時から組み込まれてしまったら、どうしようもないというのはありますが、大半は自分で防ぐことが出来ます。
ユーザーが自分でできるマルウェア対策としては、
- OSは常に最新にする
- 知らないメールは開かない
- 添付ファイルはむやみに開かない。開く時はウイルススキャンをする
- メールなどの知らないリンクはむやみにクリックしない
- 信頼のできるウイルスアプリで定期的にスキャンする
特に最新のOSにしておくことは重要だということで、カスペルスキー公式ブログには以下のように書かれています。
Android 4.4.4以上のバージョンの場合、多くの脆弱性にパッチが適用されているため、小さなトロイの木馬はそう簡単にルートアクセス権を取得できないことが判明しています。
ですから、Android 4.4.4以上が搭載されているデバイスであれば、Triadaに感染する可能性は大幅に下がります。ところが当社の統計によると、Androidユーザーの約60%は、いまだにAndroid 4.4.2以下を使用しています。
なので、最新OSにすることで、安心度は格段にあがります。
ただし、OSアップデートは機種が古くなるとアップデートできなくなるので、あまりにも古い機種は注意した方がいいですね。
また、知らないアドレスからメールが来たり、メール内にリンクが貼られていて、クリックを誘導させられることも多くあります。
そういった時は、まず知らないアドレスからのメールは開かないで削除する。
知っているメールアドレスからのメールでもむやみにクリックしない、というのが大事です。
意外と、このクリックによってというのも多くあります。
最後はもう、当たり前ですが、信頼できるウイルスアプリで定期的にスキャンすることです。
ハッキリ言ってしまうと、あたかもスマホを守るように見せているアプリの中にもかなりグレーなアプリがあるのも事実です。
関連 → 【注意!】これは即アンインストール!Androidの危険アプリ一覧!
【注意!】これは即アンインストール!Androidの危険アプリ一覧!
Androidスマホは危険なアプリが多いって本当? なんでそんなに危険アプリが多いの? 危険アプリが多かったらどうしたらいいの? 格安スマホが多くなったために、Androidユーザーが一気に増えました ...
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セキュリティアプリは無料でもいいのか
マルウェアが怖いのはわかったし、対策した方がいいというのもわかったけれど、セキュリティアプリは無料でもたくさんあるから、無料で十分でしょう。
と思うかもしれませんが、無料はおすすめしません。
中には、本来有料のアプリのものを一部機能だけを無料として出しているものもあります。
そういうのに関しては本当に必要な部分は課金しなければいけません。
なので完全に無料ではありません。
しかし、一番怖いのはセキュリティアプリに見せかけて、実は危険アプリだということもすくなくありません。
関連 → 【注意!】これは即アンインストール!Androidの危険アプリ一覧!
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【注意!】これは即アンインストール!Androidの危険アプリ一覧!
Androidスマホは危険なアプリが多いって本当? なんでそんなに危険アプリが多いの? 危険アプリが多かったらどうしたらいいの? 格安スマホが多くなったために、Androidユーザーが一気に増えました ...
人気だからいいだろう、と気軽にインストールしてしまうのも多くあります。
これでは、セキュリティアプリの意味がありませんよね。
そして無料のセキュリティアプリが本当に有効であるのか、という点ですが20%以上のスキャンをしたのは、セキュリティアプリの半数以下でした。
つまり入れておいても意味がない、ということになります。
そして中には危険なアプリも混ざっているとなったらどうでしょうか。
ユーザーには入れる前も入れた後も危険アプリかよくわかりませんし、どれくらいのスキャンをしたのかわかりません。
場合によっては無用の長物となってしまいます。
なので、有料のウイルスアプリを使うことをおすすめします。
確かに、「お金を払うのはどうも...」という人もいるかと思います。
しかし、有料のウイルスアプリは、当然ですが無料のウイルスアプリに比べ機能も多くあります。
それこそ、ブラウザでネットを見ていて勝手にインストールされるようなマルウェアなどを防ぐこともできますし、スキャンの検出率も99%などと高くなります。
「有料は高い...」と思っても、金銭的被害を受けることを考えると安いですし、何より最近はどのメーカーも複数台に対応しているものもあるので、家族でスマホやタブレットを何台か持っているのであれば一台あたりの価格は安くなります。
また、パソコンも使っているのであれば、パソコンとスマホを含めて複数のデバイスに対応しているのでパソコンを利用している人はそのパソコンで使用しているセキュリティを利用するといいと思います。
筆者もパソコン、スマホ、タブレットと複数台使用しているので複数台に対応したセキュリティソフトを購入し、Androidにも入れて使用しています。
この件に関しては、カスペルスキー公式ブログにも書かれています。
Triadaは、悪質なトレンドを示す1つの例にすぎません。マルウェア開発者は本気でAndroidを標的としていますし、最近見つかった検体はWindowsマルウェアに匹敵する複雑さと耐性を備えています。
こうした脅威に対抗するには事前対策が一番であり、優れたセキュリティ製品の導入は必須です。
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おすすめの有料セキュリティアプリ
"優れたセキュリティ製品" と言われても、Google Playで検索するとたくさんのウイルスアプリがヒットします。
あまりにもありすぎて、どれがいいかわからない!となりますよね。
そこで、筆者自身が無料・有料ともにたくさんのウイルスアプリを試した上でおすすめするウイルスアプリをご紹介します。
紹介するアプリは全て、スマホ・パソコンにて使用したことのある(または使用している)ものばかりです。
ノートン
セキュリティソフトではおなじみのノートンです。
"ノートン=重い" という思われる方もいますが、それは過去の話しで最近のノートンはESETと並ぶほどに軽くなってきました。
それでいて、ウイルス検出率はここ数年トップとなっています。セキュリティ性能に関してはやはりノートンはさすがと言えます。
また、以前に比べ価格も安くなってきていて、ESETより若干高いくらいで大きな差はありません。
それでいて、クレジットカード不正利用時の保証が年間最高100万円までついており、こういった保証があるのはノートンだけです。
そして、ノートンのもう一つの特徴は、iPhoneにも対応していること。なので、自分はAndroidだけど家族はiPhoneという人におすすめです。
Android版は画面もとても見やすく、わかりやすくなっています。
ESETセキュリティソフト
ここ数年、"軽い" ということで人気のセキュリティソフトです。
人気の秘訣は軽さと価格の安さです。安いとは言ってもAndroid版では、フィッシング対策もあるので安心です。
ESETの良いところは軽いだけでなく、見やすくわかりやすいこと。そして、なんと言っても安いこと。
複数台に対応しているESETファミリーセキュリティーは5台まで対応しており、Windows、Mac、Androidを守ることができます。
ただし、最近は検出率が下がってきているようです。
ウイルスバスター
こちらもセキュリティソフトではおなじみのウイルスバスターです。
パソコンに体験版がプリインストールされていることも多いので、知名度は高いですね。
ウイルスバスターは、BCN AWARDのセキュリティソフトウェア部門で2009年から10年連続シェアNo.1を誇ります。
動作が軽く、2年版は価格も安いのが魅力です。Androidでの機能も充実しています。
ご紹介したのは、全て有料ですが、価格もお手頃なので安全性を考えた場合、有料をおすすめします。
また、全て無料お試しができるので、一度インストールして試してみて、自分にあったアプリを選んで下さい。
インストールしただけでお金がかかる、ということはないので安心して下さいね。
なお、ウイルスアプリはどれも結構容量を食うので、容量の少ないスマホを使用している場合は外部ストレージを上手く利用して、空き容量を増やすことをおすすめします。
おすすめの無料のセキュリティアプリ
次にどうしても無料じゃないといや!という人に安心なセキュリティアプリをご紹介します。
ただし、先ほども言いましたが、スキャン率が低く、機能の一部だけなので大切なところは課金する必要があります。
AVAST
パソコン版でおなじみのAVASTのAndroid版です。
不正アプリや不正サイトの検出、着信・SMS拒否などかゆいところに手が届くアプリです。
有料のプロプランがあり、プロを購入すると、SIMカード保護、アプリのパスワードロックも可能となります。
Avira Antivirus Security
こちらもパソコン版AviraのAndroid版になります。
SMSや電話の拒否機能はもちろん、メールのスキャンまでしてくれます。
動作も軽くて良いのですが、日本語に非対応となっているので、英語でもいい、という人向けになります。
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スマートフォンセキュリティ アンチウイルス
ウイルス機能に特化したセキュリティアプリです。
ウイルスには強いのですが、アプリのスキャンがないのが残念です。
AVG アンチウイルス
パソコン版AVGのAndroid版になります。
不正アプリや不正サイトの検出・ブロックができ、盗難対策もバッチリです。
日本語も対応していますが、若干重いのが難点です。
さいごに
Androidのセキュリティアプリについて書きましたがいかがでしたか。
無料のセキュリティアプリのスキャン率の低さもですが、無料の中で人気なセキュリティアプリの中には危険なアプリが混ざっていることの恐怖もおわかりいただけたかと思います。
とはいえ、いきなり有料でなくとも、有料アプリでも無料お試し期間があるので実際に使ってみて使い勝手が良いと思ったものを使うといいのではないでしょうか。
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『Androidスマホでウイルス感染警告が出た場合の対処方法』