先日、ソニーが発表したXperia XZとXperia X Compact。
カメラのセンサーがトリプルセンサーになったことはお伝えしました。
そこでXperia XZとXperia X Compactのカメラ技術はどうなのか、また実際にXperia XZで撮影された画像サンプルはどうなのか、画像を踏まえてお伝えします。
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Xperia XZとXperia X Compactのカメラ技術とは?
2016年下半期のソニーのフラッグシップモデルである、Xperia XZとミドルレンジとなるXperia X Compactはカメラセンサーが3つとなり、カメラ技術が進化した、とお伝えしました。
では、3つのセンサーはどう働くのか?実際、どんな技術なのか動画を参考に見ていきましょう。
(C)Sony
Xperia XZとXperia X Compactには、イメージセンサー、レーザーAFセンサー、RGBC-IRセンサーという3つのセンサーが搭載されています。
通常は、イメージセンサーのみなのですが、Xperia XZとXperia X CompactはこれにレーザーAFセンサーとRGBC-IRセンサーを追加した訳ですね。
では、レーザーAFセンサーとRGBC-IRセンサーはどんな役割をするのでしょうか。
レーザーAFセンサーは、AFと名のつく通り、オートフォーカス技術です。これによりピント合わせの性能と精度がアップします。
次に、RGBC-IRセンサーは、RGBという名の表す通り色の再現技術となります。これにより、画像の色情報を取得してホワイトバランスを自動調整します。
RGBというのは色の三原色です。色の再現はこのRGBの三原則により再現されます。なので、このセンサーがあることにより色の再現性がRGBC-IRセンサーなしよりも良いということになります。
色の再現性というのは、決して綺麗なだけなく、肉眼で見たままを再現できるかどうか、ということになります。
カメラはどうしても色の補正を行うので、このRBGがうまく再現されないと、ある色が濃く出たりということがあります。
しかし、カメラが本来目指すものは、再現性の高さです。Xperia XZとXperia X Compactはこの点に力が注がれたということになります。
どう再現するかは、こちらの動画を見るとわかりやすいと思いますので、ご覧下さい。
英語でしたが、結構わかりやすかったのではないでしょうか。
次に、Xperia XZとXperia X Compactは5軸手ぶれ補正搭載となっていますが、スマートフォンにおいて、この5軸手ぶれ補正が搭載されたのは、Xperia XZとXperia X Compactが初となります。
これは、一眼レフカメラ技術のあるソニーならでは、と言えるのではないでしょうか。
5軸手ぶれ補正ということで、あらゆる角度への手ぶれが補正されるので、動画などではブレが軽減されるものと思われます。
実際のカメラサンプルをGalaxy S7 edge、iPhone6s Plus、LG G5と比較
Xperia XZとXperia X Compactのカメラ技術についてわかったところで、実際のカメラサンプルはどうなのか気になりますよね。
そこで、Phone ArenaでXperia XZ、Galaxy S7 edge、iPhone6s Plus、LG G5の4モデルでのカメラサンプルが公開されていました。
カメラサンプルの前にまずはそれぞれのカメラスペックをご覧下さい
解像度&センサー | センサーサイズ | レンズ | その他技術 | |
Xperia XZ | 2300万画素/ソニーIMX300 | 1/2.3” | f/2.0 | レーザーAFセンサー、5軸手ぶれ補正 |
Galaxy S7 edge | 1200万画素/ソニーIM260 | 1/2.6” | f/1.7 | デュアルピクセルAF、光学式手ぶれ補正 |
iPhone6s Plus | 1200万画素/ソニー? | 1/3” | f/2.2 | 像面位相差AF、光学式手ぶれ補正 |
LG G5 | 1600万画素/ソニーIMX234 | 1/2.6” | f/1.8 | デュアルリアカメラ、レーザーAFセンサー、光学式手ぶれ補正 |
それぞれ、画素数は違うものの、センサーは全てソニー製なのですね。
違うのは、センサーサイズとレンズのf値(絞り)です。
まず、センサーサイズは数値が大きい方が良いとされています。そして、レンズのf値はレンズから入る光の量を調整し、f値が大きければ大きいほどピントがしっかりあったくっきりした画像となり、f値が小さいとボケた画像となります。
センサーサイズで見ると、iPhone6s Plusが一番大きく、逆にXperia XZが一番小さいのですね。
そしてf値を見ると、こちらもiPhone6s Plusが一番数値が高く、LG G5が一番小さいとなっています。
カメラサンプルでは、オートフォーカスについてはわからないので、ここでは、RGBC-IRセンサーの色の再現性について見て行きたいと思います。
人物像
Xperia XZ
(C)Phone Arena
Galaxy S7 edge
(C)Phone Arena
iPhone6s Plus
(C)Phone Arena
LG G5
(C)Phone Arena
Xperia XZ、Galaxy S7 edge、iPhone6s Plusは色の濃さの違いはありますが、どれもはっきりしていますが、LG G5は少し暗いですね。
天井の色を見ると良くわかるのですが、Galaxy S7 edgeとiPhone6s Plusはかなり色補正されていることがわかります。
Xperia XZは色が薄く見えますが、これが見たままの色の再現ですね。
IFAブース画像
これはXperia XZの発表が行われたIFAの会場内です。つまり、屋内での画像となりますね。
Xperia XZ
(C)Phone Arena
Galaxy S7 edge
iPhone6s Plus
(C)Phone Arena
LG G5
(C)Phone Arena
Xperia XZは色がナチュラルに再現されており、Galaxy S7 edgeは赤みが少し強い発色、iPhone6s Plusは黄味が強い発色補正となっていますが、まだナチュラルに近いです。
物撮り
スマートフォンを撮った画像、つまり良くある物撮りです。
Xperia XZ
(C)Phone Arena
Galaxy S7 edge
(C)Phone Arena
iPhone6s Plus
(C)Phone Arena
LG G5
(C)Phone Arena
Galaxy S7 edgeは綺麗なのですが、少し色が濃く出過ぎていますね。くっきりさせるための発色だと思います。
iPhone6s Plusが比較的ナチュラルに近いと思われます。
ソニーロゴ
Xperia XZ
(C)Phone Arena
Galaxy S7 edge
(C)Phone Arena
iPhone6s Plus
(C)Phone Arena
LG G5
(C)LG G5
Xperia XZは暗く見えまずが、会場の明るさはこれくらいだったと思われます。
Galaxy S7 edgeとiPhone6s Plusもはっきりとして綺麗ですが、iPhone6s Plusはやはり少し色が濃いめに補正されています。
ズームで見る
おまけとなりますが、粒子の細かさを見るために、先ほどの画像を拡大してみました。
Xperia XZ
Galaxy S7 edge
iPhone6s Plus
LG G5
注目して欲しいのは、Sonyのロゴ部です。LG G5は天井、ロゴ部ともにぼやけています。
Galaxy S7 edgeとiPhone6s Plusはそれほどぼやけていませんが、天井を含めて見るとiPhone6s Plusの方が粒子が細かいようです。
これはiPhone6s Plusのセンサーの大きさによると思います。
Xperia XZは粒子の細かさではGalaxy S7 edgeやiPhone6s Plusと比べ若干良い位で、大差は見られませんでした。これは画素数よりセンサーによるものではないかと思われます。
カメラサンプル比較まとめ
Xperia XZ、Galaxy S7 edge、iPhone6s Plus、LG G5と4機種のカメラサンプルを比較してみましたが、いかがでしたか。
カメラの色の発色というのは個人により好みがありますので、色補正が強くされているのが好きな人もいればナチュラルな色を好む人もいます。
ですが、今回はあくまでも「色の再現性」を比較しているので、色の再現性という観点で見ると、Xperia XZが一番レンズによる補正がなされていないナチュラルな色に近いかと思われます。
画素数などに関してはズーム画像でわかるように、Galaxy S7 edgeやiPhone6s Plusと大差ないように見えましたが、これはセンサーサイズも左右してくるので、一概には言えませんが、総合的に見るとGalaxy S7 edgeやiPhone6s Plusと同等と言えるのではないでしょうか。
サンプル画像は全て屋内画像となり、カメラにより屋外・屋内どちらかに強いというのもあるので、このサンプル画像だけでは判断できないことをご了承下さい。
しかし、少なくともXperia XZとXperia X Compactの搭載されたせRGBC-IRセンサーの性能に関してはある程度わかったかと思われます。
source:Phone Arena