ドコモ、au、ソフトバンクの携帯キャリア3社が、SMSで写真や動画も送れる "+(プラス)メッセージ" というメッセージサービスが5月9日から提供されます。
従来のSMSと+メッセージの違い、またライバルと言われているLINEとの違いなどをご紹介します。
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SMSと+メッセージの違いは?
まず、+メッセージって何かと言うと、世界的に標準化されているRCS(Rich Communication Services)を元にSMSの良さを活かしたメッセージサービスです。
では、+メッセージは何ができるようになるのでしょうか。
そして、現在のSMSとの違いはなんでしょうか。
SMSと+メッセージの機能を表にしてみました。
SMS | +メッセージ | |
文字数制限 | ドコモ:最大670文字 au:最大134文字 ソフトバンク:最大70文字 | 全角最大2,730 |
写真・動画の送受信 | × | ○(最大100MB) |
スタンプ送信 | × | ○ |
グループチャット | × | ○ |
音声メッセージ | × | ○ |
地図情報 | × | ○ |
料金 | 文字数による(3円〜) | パケット通信料 |
こうやって見ると、SMSとかなり違いますね。
まず、従来のSMSだと文字だけのあっさりしたものでした。
それに、ドコモは最大文字数も多いですが、auやソフトバンクでは文字数も少なく、シンプルに用件しか伝えられませんよね。
そのため、長文を送りたい時や写真などを送りたい場合はEメールを使用していました。
でも、+メッセージでは文字数もグンと増え、写真や動画も送ることができます。
それだけでもすごい進化と言えますが、+メッセージはLINEやカカオのようにスタンプを送ったりグループチャットも可能です。
それに、待ち合わせなどで場所がよくわからない場合は地図情報を送ることもできます。
今、LINEなどのメッセージアプリでやっていることができるようになるのですね。
+メッセージとLINEとの違い
現在、LINEでやっていることができるようになる+メッセージ。
では、LINEと全く同じなのでしょうか?
LINEとの違いを表にしてみました。
LINE | +メッセージ | |
スタンプ送信 | ○ | ○ |
写真・動画送信 | ○ | ○ |
グループチャット | ○ | ○ |
音声通話 | ○ | × |
音声メッセージ | × | ○ |
地図情報 | ○ | ○ |
MVNOへの送信 | ○ | ×(MVNOの要望により検討) |
パソコン版 | ○ | × |
アカウント | ○ | × |
料金 | パケット通信料 | パケット通信料 |
LINEとよく似たサービスではありますが、+メッセージはあくまでも、"メッセージ" なのですね。
なので、LINEのような無料通話はありません。
ただし、LINEでは通話になってしまうため、通話を取れなかった場合は文字やスタンプでのメッセージとなりますが、+メッセージでは通話ではないので、音声でのメッセージを送ることができます。
ここが、LINEと+メッセージの大きな違いですね。
その他にLINEとの違いとしてはアカウントが必要かどうかとサービス開始当初のMVNOへの対応です。
まず、アカウントですが、LINEではアカウントを作る必要がありますよね。
そのため、スマホを機種変更すると作業が必要です。
しかし、+メッセージは電話番号で送るので電話番号さえ変わらなければ機種変をしても何もする必要はありません。
ただし、LINEは電話番号が変わっても引き継ぐことはできますが、+メッセージでは電話番号が変わると引き継ぐことはできません。
そして、MVNOへの対応もLINEとは違います。LINEはスマホでもタブレットでも、パソコンでもLINEアプリさえインストールすれば使うことができるので、相手のプラットフォームを問いません。
ですが、+メッセージはサービス当初は、ドコモ・au・ソフトバンクと言ったキャリア+社に限られます。
電話番号で送るメッセージならMVNOにも送れないといけないはずですが、MVNOへの対応は検討中ということで、将来的にはMVNOにも対応するかもしれませんが、しばらくはキャリア3社間のみとなり、当然ですが海外へも送ることはできません。
また、+メッセージは電話番号へ送るものなので、iPadには対応するということですが、電話番号を持たないパソコン版は提供されません。
+メッセージ対応機種
それでは、+メッセージはどんな機種で使えるのでしょうか。
+メッセージは、スマートフォン・タブレット専用となり、フューチャーフォンでは使えません。
ただし、フューチャーフォンに関しては検討中だということなので、そうすると本当に現在のSMSと同じように使えますね。
また、Androidは4.4以上、iPhone・iPadはiOS9以上で、5月以降に発売されるスマートフォン・タブレットにはプリインストールされるということで、既に発売されている機種に関しては、5月9日にAndroid版をリリースし、iOS版に関しては準備ができ次第となっている。
+メッセージの良い点・悪い点
現在のSMSより進化し、LINEに近くなる+メッセージですが、良い点と悪い点はどうでしょうか。
+メッセージの良い点
- アカウントを作る必要がない
- 年齢確認などがない
- 電話番号なので、機種変更をしても面倒くさくない
- LINEのような乗っ取りや詐欺の不安がない
- 電話で話すようなことではないけれど、留守録のように音声でメッセージが残せる
+メッセージの悪い点
- サービス開始当初はMVNOに未対応
- サービス開始当初はフューチャーフォンに未対応
- 海外の家族や友人、知人には送れない
- 無料電話がない
- パソコンでは使えない
さいごに
+メッセージについて、現在のSMSとの違い、そしてライバル視されているLINEとの違いをまとめてみましたがいかがでしたか。
LINEは乗っ取りや詐欺、なりすましが多いので、そういった心配のない+メッセージというのはいいサービスだな、と思います。
ただ、MVNOにはぜひ対応して欲しいと思います。