iPhone7が発売されて、「買おうかどうしよう」と悩んでいる方もいると思います。
iPhone7では、iPhone7 Plusのデュアルカメラ機能にばかり注目が行っていますが、では4.7インチのiPhone7はどうなのでしょうか。
今回は、iPhone6、iPhone6s、iPhone7の三世代の4.7インチiPhoneのカメラ性能を比較して、カメラ性能でiPhone7は買いなのか検証してみます。
Contents
iPhone7のカメラ性能アップはどれくらい?
iPhone7のカメラはf値がiPhone6/6sのf/2.2からf/1.8へと向上し、光学手ぶれ補正機能の搭載となり、スペック上では性能アップとなっていますが、実際の写真はどうなのでしょうか。
その前に、iPhone6、iPhone6s、iPhone7と4.7インチ三世代のカメラスペックを確認しておきましょう。
iPhone6 | iPhone6s | iPhone7 | |
画素数 | 800万画素/100万画素 | 1200万画素/500万画素 | 1200万画素/700万画素 |
f値 | f/2.2 | f/2.2 | f/1.8 |
動画撮影 | フルHD | 4K | 4K |
三世代のカメラスペックを数字で見ると、iPhone6とiPhone7を比べた場合は、画素数が大きく変化していることがわかります。
メインカメラはiPhone6が800万画素なのに対し、iPhone7は1200万画素と500万画素アップ。
そしてフロントカメラは100万画素から700万画素と大きく性能アップしています。
600万画素の差は大きいですよね。
しかし、iPhone6sと比較した場合、メインカメラの画素数は変わらず、フロントカメラ画素数が500万画素から700万画素へと200万画素アップしたに過ぎません。
違いがあるとすれば、f値です。
f値はカメラレンズの絞り値で、数値が小さければ小さいほどレンズを通る光の量は増え、明るい写真が撮れます。
では、iPhone6、iPhone6s、iPhone7の実際の写真サンプルから、どれくらい性能アップしたか比較してみましょう。
日中屋外ポートレイト
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良くある、日中の屋外での人物撮影です。
iPhone6は良く言えば色がくっきりしています。しかし、これはかなりの色補正が入っていることがわかります。
iPhone6s、iPhone7と進むにつれ、自然な色へと変化しています。
しかし、画素数による差はあまり見られません。
日中屋外広角ポートレイト
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次はポートレイトですが、広角で撮影したものとなります。
iPhone7はiPhone6、iPhone6sと比べるとシャープでくっきりとしています。
日中屋外自撮り
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次は、結構ある屋外での自撮りです。
旅行先などで撮ることが多いのではないでしょうか。
iPhone6/6sと比べるとiPhone7は色が明るく、シャープでくっきりしています。
これは、f値がf/1.8になった効果と思われます。
日中屋外HDRポートレイト
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屋外で写真を撮るときに、日光が差すとあまり綺麗に撮れなくなります。
そんな厳しい状況下で撮影したのがこちらです。
iPhone6は光がかなり差し込み写真にも大きな影響を及ぼしています。
iPhone6と比べるとiPhone6sはかなり良くなっていますが、そのiPhone6sとiPhone7を比べると日差しの影響は少ないものの暗い画像になってしまっています。
日中屋外HDR風景
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次に、同じHDRという状況下ですが、人物撮りではなく風景撮りになります。
iPhone6と比べると、若干日差しの影響は少ないと思われますが、それほど大きな差は見られません。
iPhone6sと比べるとiPhone7はやはり光の影響が少ないせいか逆に暗くなってしまっています。
光の影響を少なくするのは大切ですが、少し暗くなりすぎています。
日中屋外風景
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良くある風景写真ですが、iPhone7はiPhone6/6sと比べ色が自然で明るくなっています。
これはf/1.8になった効果ですね。
ただし、少しシャープさに欠けます。iPhone6/6sの方がシャープな仕上がりとなっています。
色は大切ですが、シャープさも大切です。
日中屋外マクロ撮影
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屋外で草花を近くで撮ったものです。
マクロ撮影というのも結構する方はいるのではないでしょうか。
iPhone6と比べるとiPhone7は写真に奥行きがありますね。
また、一眼レフなどでマクロ撮影をすると、背景がボケたようになるのですが、iPhone7にもそれが見られます。
しかし、iPhone6sはiPhone6とf値も画素数も同じなのに、なぜこんなに色が濃いのでしょうか。少し不思議でした。
日中屋外ペット
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日中の屋外で動物を撮ったものですが、iPhone7はiPhone6と比べて若干綺麗かな?という気はしますが、それほど大きな差は見られません。
iPhone6sと比べても色の出方が少し違うくらいであまり差を感じることはありません。
日中屋外〜色〜
カメラでは色の3原色がどれだけ綺麗に撮れるかも重要です。
そこで、3つの色を比較してみましょう。
まずは赤です。
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iPhone6は暗いですね。iPhone6sで少し明るくなっていますが、iPhone7は少し微妙です。
自然な色を再現していると思われますが、シャープさに関してはiPhone6sの方がシャープで綺麗です。
次に黄色です。
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こちらも、iPhone6sと比べると自然な発色になっているのですが、やはりシャープさに欠けます。
理想的なのは、iPhone7の発色でiPhone6sのシャープさなのですが。
次に紫です。
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3枚とも色が全く異なります。iPhone6では赤に近い紫、iPhone6sでは赤に近く、iPhone7では紫になっています。
現物を見ていないので、どれが一番忠実に色を再現しているか判断しかねますが、こう見ると、iPhoneはかなりの色補正を行っていることがわかりますね。
ただ、やはりこの写真からも、iPhone7が一番奥行きのある写真となっていることがわかります。
これはセンサーの向上でしょうね。
屋内ポートレイト
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室内でのポートレイトも結構撮りますね。
3枚比べるとiPhone7が若干色が明るくなっています。
屋内自撮り
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こちらも良くある、室内での自撮りです。
iPhone6とiPhone6sは画質がすごく荒いですね。
iPhone6とiPhone6sでは100万画素から500万画素へと400万画素アップしたためにかなり違いがありますが、iPhone6sとiPhone7だと200万画素の差のせいか若干綺麗でシャープにはなっていますが、発色が少し暗いですね。
iPhone7のシャープさは手ぶれ補正の効果と思われます。
iPhone6sの明るさでiPhone7のシャープさがあればベストなのですが。
屋内フラッシュ自撮り
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次に室内でフラッシュを炊いての自撮りです。
これは明らかにiPhone7が綺麗ですが、やはり若干色が暗いのが気になります。
屋内ペット
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こちらもペットを飼っている人では日常で良く撮るものですね。
こちらは正直3枚とも大差がありません。よーく見るとiPhone6sとiPhone7が若干明るいかな?と思いますが、パッと見だと大差ありません。
iPhone6と比較した場合は、若干明るくなっているとは言えます。しかし、iPhone6sとの差はわずかです。
まとめ
良く写真を撮るシュチュエーションでの比較だったので、わかりやすかったのではないでしょうか。
iPhone7ではf値が2.2から1.8とアップしているのですが、数値として0.4の差なので、この差違がどれほど写真に反映されるかと思っていましたが、確かにf値の差は感じられました。
また、iPhone7ではiPhone6と比べ奥行きのある写真が撮れることもわかりましたが、iPhone6sと比較した場合は、ほんのわずかの違いです。
そして光学手ぶれ補正ですが、光学手ぶれ補正効果を一番感じるのはマクロ撮影と自撮りの時ですが、マクロ撮影時にはあまり感じることはありませんでしたが、自撮りでは屋外ではあまり差はありませんでしたが、室内での自撮りでは明らかに手ぶれ補正効果を感じることができました。
では、カメラ性能といった面でiPhone7は買いなのかどうかと考えた場合、iPhone6からだと差がかなり見られるのでこれは「買い」と言えます。
しかし、iPhone6sからとなると、確かに光学手ぶれ補正が搭載されており、進歩はしているのですが、残念ながらそれほど大きな差は見られませんでした。
なので、現在iPhone6sを使っているのなら、カメラ性能の面ではあまり買いではないかもしれません。
2017年のiPhone8でカメラ性能がどれほどアップするかはわかりませんが、来年は記念すべき年であり、iPhoneも大幅にアップグレードすると言われているので、iPhone6sを使用しているのなら、来年まで待っても良いと思います。
もっとはっきりと見たい方は、iMoreで大きな画像で見ることができますので、ぜひ参照してみて下さいね。
source:iMore